投稿者:23nagaoka 投稿日時:2016/6/29 16:04 題名:庄校長肖像画 メッセージ:  応接室に在。庄静夫は本校(当時府立十六中学校)初代学校長。昭和15年2月から同20年3月までその職にあった。明治32年兵庫県生まれ、京都帝国大学文学部哲学科卒。天王寺師範学校(現大阪教育大学)教諭、同学監から着任、以後5年間名校長の名を縦にした。謹厳求道の士で哲学者西田幾太郎の弟子、職員研修に『正法眼蔵随聞記』を用いたり、軍国主義風潮を嫌って配属将校と争ったり、沈思黙考型ながら教育信念は毫も揺るがなかった。図書館の充実に力を注ぎ、苛酷な戦時下にあって書籍購入に予算を惜しげなくつぎ込んだ。本校図書館の豊富な蔵書量は、彼の信念を継いだからであろう。故郷に戻り姫路市教育長など。旧制池中卒業生で私淑する者は大変多い。故人。  この肖像画は中学1期生が昭和45年7月に「卒業30周年同期会」を開いた折、使者に立った柴田匡(中1期)に手渡したもの、「母校に先生のお写真を贈りたいと乞うと、いいのが無いので、友人の画家が描いた作品だがいかがかねと、土蔵から取り出してくださった」と柴田は語っている。  なおこれがきっかけとなって校長室に歴代校長の写真額が架けられる。肖像画の作者は分からぬが、庄の柔和な面の人柄もよく表現し、俤を今に伝え得るいい油絵である。 ----