投稿者:23nagaoka 投稿日時:2012/7/16 19:09 題名:本館歪曲老桜樹 メッセージ:   毎年新しい学級写真撮影の折、背景になる大きな桜の古樹3本をいう。本校現校舎は昭和37年一部竣工から同55年まで、実に18年もかけて完工したものである。 昭和37年3月 急増対策棟(現 生物・物理・       社会各準備室・実験・講義室)竣工。 同40年4月 特別教室1期工事竣工 同41年2月 特別教室2期工事竣工 同42年3月 本館中央工事竣工 同43年3月 本館西側工事竣工 同44年3月 本館東側工事竣工 同45年2月 体育館工事竣工 同46年3月 柔剣道場・食掌竣工 同55年8月 北館工事竣工  さて、本館東側工事が始まる直前、設計図を見た事務長 小川謙蔵は飛び上がった。本館中央工事がそのまま直線に延びている。当然老桜樹3本は伐採される。この桜は古くからある見事なもので、木造校舎時代渡り廊下の屋根を壊して大穴を開け、技葉を切らずに保存したほど、愛惜された名樹である。小川は直ちに府建築部と交渉し難色を示す当局を押し切って設計変更予算をとり、現在のように東半分を後方に下げさせ桜樹を守った。小川は昭和24年1月書記として着任、同30年4月から3代事務長となり、同42年3月まで勤めた。旧制第六高校中退、文検合格、小学校教頭の経歴を持つ異色の事務長で、特に校舎改築には功労があった。古武士の風格を持つ。故人、桜樹は今も名物の花吹雪を見せる。 <右は教務室から>   [コメント]  年表の後にある、本館「東」側は「西」側のはずです。  生徒の時は、この話を聞いて桜を大切にする思いに感動しました。しかし、教員として勤務すると、少し違う感想も持ってしまいます。本館の西側の位置がずれているので、廊下もまっすぐでなく、端から端まで見通せません。いわゆる「困難校」を経験したからか、廊下の端まで見通せないことに違和感を感じます。その高校では、廊下当番を置き、授業中や考査時の非常事態に備えていました。「本館歪曲老桜樹」は池田高校ならではのエピソードであり、いつまでもこの話が感動的に語り継がれる学校であってほしいと思います。  この老樹3本も樹勢が衰え、どうなるか危惧されましたが、古木保存事業で乗りこえました。フォーラム「池田高校の樹木」にそのいきさつを掲載しています。 ----