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23nagaoka
投稿日時: 2012/2/14 22:13
管理人
登録日: 2012/2/9
居住地: 大阪府豊中市中桜塚
投稿: 154
『池高新聞』より 池高の植物 ヒマラヤスギ
『池高新聞』第179号―1976(昭和51)年9月14日―より
「池高の植物5」


ヒマラヤスギ(マツ科)
 校門を入って右手、国旗掲揚台の近くに、数本かたまっているのが、校内では主だったヒマラヤスギ。
 これは、マツ科に所属する針葉樹で、水平にのびる枝が、やや下にたれ下がるのが特徴。この美しい樹形は全国で好まれ、庭園樹として広く植栽されている。
 原産地は、西ヒマラヤから、ヒンズークシ東部。この大木の林が、ヒマラヤの雪をかぶっている図を想像するのは、おとぎの世界を描くようで楽しい。
 ヒマラヤスギの花言葉? 「強さ」は、このような情景から生まれたのかも知れない。また、属名Cedurusの由来をたどってみたら、アラビア語の「力」Kedronが出てきた。
 我国にヒマラヤスギが渡来したのは、一八七0年頃明治の初期なので、今ではかなりの高木も見られるようになっている。 池高のヒマラヤスギは、樹高八メートル五〇センチ胸高直径30センチの木が最大であるが、もともと十メートルを越す高木なのでこれからが楽しみである。大阪の植木屋さんは、ヒマラヤスギの枝を短かく刈ってしまうので、庭に植えてあるものでは、本来の樹形は判り難い。池高のこの場のものは、今後共、あまり鋏を入れないで、自然の姿にしておきたいものだ。
 ヒマラヤスギの分類上の位置は、マツ科の中でモミ亜科に所属する。モミ亜科には、ヒマラヤスギ属のほかモミ属・ツガ属・カラマツ属などがある。本校のモミ亜科植物は、ヒマラヤスギとツガである。
 学名Cedrus deodara Loudの属名は、高い香りがする材木(cedrosギリシャ語)に因むもの。種名のdeodaraの意は神木である。英名はHimalayan cedar,Deodar cedarで、和名は、ヒマラヤスギ、またはヒマラヤシーダー。
 セダーオイルはヒマラヤスギの材から採ったものである。透明度が高く、またガラスに近い屈折率をもつので、高倍率で顕鏡する際、カバーグラスと対物レンズの間を浸すのに用いられている。
 写真は、生物準備室前の木に開花した雄花である。撮影は昭和49年11月であるが、この年が初めての開花ではない。雄花の形状は、淡黄褐色、長さ三センチの円柱状で、沢山の鱗片が重なっている。
 つき方は、地上二メートルの枝から樹頂におよび、大体、枝一メートルの長さあたり十コの割合であった。指で軽くふれるだけで多量の花粉がこぼれ散ったもの毬果は、十センチ×五センチの楕円形で、緑がかった灰色。雄花と同じように短枝に直立してつくが
池高内ではまだみおかない。
 化学準備室の南側には、幹が細かく分岐していて、全体がしだれて見える変わった株がある。この木はタッチフットボール部の、全国制覇記念ガーデンが造園された(昭和27年)おり、中に植えられていたもので校舎が鉄筋化されるとき、現位置に移されたのである。


〔コメント〕
 記事に中に、「ヒラヤマスギの本来の樹形がわかるように、あまり鋏を入れないで自然の姿にしておきたい」とありますが、ヒマラヤスギに限らず、近隣の方の苦情で大きな樹木の枝を剪定しているのが池田高校の現状です。 それにしても、今回のメタセコイアの剪定はあまりにも…、という感はぬぐいきれません。
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